冬はつとめて。雪の降りたるは、いふべきにもあらず。霜などのいと白きも、またさらでもいと寒き
秋は夕暮、夕日はなやかにさして、山の端(は)いと近くなりたるに、烏のねどころへ行くとて、三つ四つ
夏は夜、月の頃はさらなり、闇もなほ螢飛びちがひたる、雨などの降るさへをかし。